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ガリアッソ社テイスティングディナー本編、その1
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    司会、通訳をさせていただいたメーカーズディナーについて書きます。

    参加者、関係者を含めて25人で会は午後7時すぎにスタートしました。
    乾杯の音頭をルーカさんに取ってもらい、まずシャルドネをいただきました。


    「わあ、美味しい!」の歓声と
    「これ、僕のベストピエモンテワインです!」
    という感動の言葉まで聞かれました。

    そんな大袈裟な!と言われるかもしれませんが、
    いえいえ全然そんなことはありません。

    一言でいうなら上質のシャブリを思わせるような品の良さがあります。

    ルーカさん曰く
    「2010年ヴィンテージ、まだ若いシャルドネなのでまだまだ
    樽由来の香りが強いと思いますが、このしっかりとした
    ミネラルが、料理の油分を綺麗に洗い流してくれると思います。」

    確かに塩気まで感じてしまうこのシャルドネは、ミネラリーでは
    あるのですが、勿論それに収まらない魅力があります。

    熟れたりんごとトロピカルフルーツのニュアンス。
    程よくアピールする後味としてのヘーゼルナッツ香。
    酸はまだ少々尖っていますが、イタリアにおいては
    アルコールについつい押されがちな酸が活き活きと
    主張してて、ミネラルと一体化して全体の味わいを
    リードし引き出している様子が感じられて僕も大好きでした。

    また、このワインはアルバの醸造学校を卒業したルーカさんが
    初めて「自分のワイン」という意識で、畑のマネージメント、
    発酵から熟成まですべてを自らの監督下で行ったワインですから、
    その思い入れも一入と言ったところでしょう!

    その、合わせた料理が、Linea7 梅尾シェフ手がけた
    Nervetti =豚の頭部を使った煮凝り、でした。



    これは、まず料理そのものが素晴らしかったですね。
    非常にしっかりとした硬さの煮凝りには豚本来の
    香りがぎっしりと詰まっていてめちゃくちゃに美味しいです。

    そしてさらにその美味しさを膨らましてくれるのがソースで
    ニンニクとオイル、酸味のきいたマヨネーズ系のソースでした。

    こってりプルプルした食感に酸が乗ると料理の旨味と甘み
    そして香りまでもが引き出されます。

    ワインとの相性においても、煮こごりだけではややワインと煮凝りの
    フレーバーの洗練性のズレと味わいの強さの差が出てしまい
    ますが、ソースが加わることによって、香りの質のつなぎ役になり
    味わいの量のバランスをも整える、見事な役割を演じて来ました。

    出だしからすこぶる素晴らしい相性でした(^O^)/

    ここで僕もワンポイントアドヴァイス。
    「料理ワインの相性を楽しむためには口の中で料理とワインを
    混ぜ合わせて見て、その瞬間の感覚と余韻の感覚をしっかり
    テイスティングするのが良いと思います。」

    「イタリア人が相性で大切にするのは、ワインが料理の感覚を
    活かしながらも、最後に口の中を綺麗に洗い流す感覚です。」

    Pulisce bene la bocca とかil palatoとかよく言います
    もんね。実際、口の中がさっぱり心地よく洗い流される感覚は
    料理とワインがよく合ってるときだけ感じますもんね。

    不協和音があるとどうしても何か違和感が残ってしまいます。


    あ、申し遅れましたが、今回の特別ディナーになぜ「リネア7の梅尾
    シェフ」が来られることになったかというと、梅尾シェフの修行場所が
    ガリアッソ社のお膝元のランゲだったそうで、今回ガリアッソ社が
    来日するに際して「是非自分に料理を担当させて欲しい!」と元々
    懇意にしていたブラヴーラ井口に直訴、コラボが実現する運びに
    なったわけです。

    梅尾シェフの修行したリストランテは、ルーカ氏が耳にしただけで、
    「コンプリメンティ!=スゴイね!」というようなお店ですし、
    彼の実力を知って、また僕のツアーでも行ってみたいと思いました。


    前菜の料理と相性を感じるだけでそう思ってしまうって、
    やっぱスゴイね!
    詳しくは後程また。

    さて、二番目の前菜です。
    トピナンブールのスフォルマート。菊芋を粗めに裏ごしして
    それをプリン状に盛り付けて焼き上げ、バター、ニンニク、バターの
    バーニャカウダならぬ「バーニャフレッダ」ソースをあしらったもの。

    これに合わせたワインが、クリュ名付きのドルチェット・ダルバ。
    昨日のブログで触れた「チャボット・ルッス」です。

    ルーカ氏
    「 ドルチェット種の特徴である、熟れた赤い果実としっかり
    したタンニンを表現しているワインです。トピナンブル(菊芋)の
    こってりとした食感に適したワインと言えるでしょう!」



    ホクホク、シャリシャリした食感が面白く、その土由来の
    ほのかな香りがいいかんじです。これまたトピナンブルだけですと
    ドルチェットの果実味とミネラル豊かな全体像に追い越されて
    しまうのですが、アンチョビのソースが加わることでバランスが
    良くなります。


    アンチョビ系の味は、赤ワインとはバッティングしやすいのですが
    あくまでスフォルマートに添えられたソースですし、バーニャカウダ
    的に調理されたものなので、金臭さは全く感じず、ドルチェットの
    味わいの強さ&方向性に料理全体を重ねる役割を演じていました。


    次なる料理は、2種類お出ししたパスタ料理の一枚目です。

    タヤリン・アル・ラグーです。タヤリンというのは、ピエモンテ
    独自のタリオリーニのことですけど、いわゆるラーメン的な細さの
    パスタとそうめん的な極細パスタを今までの僕の経験で味わって
    いたので「どっちが伝統的というのはある?」と梅尾シェフに聞いた
    ところ、

    「極細になるように包丁で切って行くのが伝統的やと思います。
    というか、細い所と少し太くなってしまったところの食感の
    差を楽しむパスタやと思います。」

    とのお答え。「なるほど!」と僕は非常に腑に落ちました。目から鱗も
    落ちました。




    例えば、スパゲッティを綺麗にフォークに巻いて口に運べたとすると
    その食感はすこぶる良い感じですよね。

    食感という言葉が曖昧なら「奥歯が、規則的に並んだいくつもの
    層になったスパゲッティに当たり、押しつぶし切断する瞬間」と
    しても良い。


    イタリア人がアル・デンテを愛するのは、この瞬間を楽しみたい
    から、これがパスタの快楽だと知っているからですよね。


    ズルズルと吸い込んだり、無造作に口に運んだり、あるいは
    茹ですぎた麺を咀嚼したりすると、この快感はすべてでは
    ないにしても、かなり失われます。

    ロングパスタに関する諸々の言説は、マナーとかそういう次元の
    問題ではなく、あくまでも快楽主体のものであるはずです。

    タヤリンを楽しむ感覚は、スパゲッティにおけるそれを更に
    進化させたような、ワインを深く味わっているピエモンテ、いえ
    ランゲの人々の感覚の冴え、そして歴史を感じさせるところが
    あります。




    それで、またドルチェットそのものの味わいに戻りますが
    「ドルチェットの特徴としてのタンニン、って言わはったけど
    普通ドルチェットって、もっと酸もタンニンも優しいんと
    違いますのん?」
    と、ルーカ氏に聞いたところ、

    「しっかりしたタンニンはドルチェットの特徴である事は確か。
    でも、やや粗くて、セッコなタンニンなんだ。この点は
    ネッビオーロとは全然違うところだよ。

    ネッビオーロのタンニンは、細やかで甘いタンニン。
    一方ドルチェットはよりアグレッシブさを感じさせるだろ?」



    それにしても、非常にしっかりとしたストラクチャーを
    持つドルチェットです。チャボット・ルッスという単一畑の名が
    入っているだけに、アピール度の強いドルチェット。

    にもかかわらず、「ドルチェットとネッビオーロは全然
    違う」と言い切る感覚はやはりランゲの生産者ならでは
    なんだとおもいますし、この感覚を理解しようとしない限り
    ランゲのワインは僕たちに近づいてこない、そんな気がします。


    やはりネッビオーロに対する彼らの愛着は計り知れんもんがあるな、と。


    まだ、続きます( ̄▽ ̄)
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